【亡くなった祖母の話】感謝の気持ちを言葉で伝える大切さ
皆さんは感謝の気持ちを相手に言葉で伝えていますか?
ちょっと気恥ずかしくてなかなか口には出せない人もいらっしゃるかと思います。
でも、感謝の言葉を貰う側からすれば、純粋に嬉しく、時には心へ深く響くこともありますよね。
「ありがとう」の一言がどれだけ大切な事であるかを私の祖母との話を元にお伝えします。
この記事を通して、感謝の気持ちを言葉で伝える大切さをお伝えし、家族等の身近な人との繋がりをより深める事に貢献出来たら幸いです。
1.亡くなった祖母の話
数年前の話です。私は祖母と同じ家で生活し食事も共にしていました。
当時、祖母は80歳を超え、痴呆症の症状が出ていました。
しかし、日常生活は自立しており、庭の草刈り等も行う元気な様子でした。
ある時、祖母がこんなことを私に言いました。
「もうすぐお別れだね、お墓を守ってね」
(また婆さんがボケたことを言ってる、、、)
私はその程度の思いで受け流しました。
痴呆症が進んでいるけれども自立しており、食事もモリモリ食べている様子をいつも見ていたからです。
半年も経たず同じようなことを祖母は言いました。
「シュウちゃん、今までありがとう。これでお別れだね」
一瞬、私はまた婆さんがボケたことを言ったと思いました。
しかし、祖母は真剣で悲しみ溢れる表情でした。
そしてその言葉と同時に祖母は両手で私の手を握りました。
私は真剣に応えるべきであることを直観で理解しました。
そして、私は何も言わずウンウンと大きく頷き別れの挨拶を交わしました。
それから1年ほど経って祖母は脳梗塞で倒れ入院し、更に1年半病院で生活したのちに旅立ちました。
入院中に何度も見舞いに行きましたが痴呆症も進み会話も満足にできませんでした。
今思えば、祖母が自身の死期や痴呆症の限界を認識し、私に今生の別れの挨拶をしてくれたのだと思います。
もし、その機会がなければ今でも悔やんでいたと思います。
祖母の私への感謝の気持ちと別れへの悲しみが今でも私の心に深く刻まれています。
2.祖母との別れから私が変わったこと
それは、「ありがとう」の言葉を意識して使うようになったことです。
以前は感謝の気持ちは言葉にしなくても態度で示せば良い、そんな都合の良い解釈をして言葉にすることはあまりしませんでした。
でも、祖母の「ありがとう」で自分の中の考えが一変しました。
言われた側は嬉しいものです。逆に、その一言が無いことで関係がぎくしゃくすることもあり得ますよね。
以心伝心なんて言葉がありますが、感謝の気持ちは素直に言葉で伝えるべきだと私は考えます。
3.最後に
子どもの頃、「ありがとう」と言いなさいと親や学校の先生に言われた記憶は皆様にもあるかと思います。
しかし、大人になるにつれて変なプライドや気恥ずかしさが生じて、感謝の一言が言えなくなってしまいがちです。特に、夫婦や親友、恋人などの親しい間柄であればあるほど、何かをしてもらうことが当たり前になり、結果、感謝の言葉を口にすることが疎かになってしまうことってないでしょうか。
心当たりのある方は、勇気を持って「ありがとう」と相手に感謝の意を伝えてみることをおすすめします。
きっと、より良い関係を築くが出来ると私は思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。